●「2nd(セカンド)」6月号発売中
今月の映画人インタビューは、映画『ダンシング・チャップリン』の周防正行監督に取材しました。
『それでもボクはやってない』から約4年ぶりとなる監督作品。
今回は特殊な映画で、「ダンシング・チャップリン」というバレエ作品を映画化したもの。
映像におさめただけではなく、「映画」として成立させているのがさすが周防監督。
奥様である草刈民代さんのバレリーナとしての最後の作品でもあるということで、
「バレリーナを奥さんにした映画監督としてはやらないと(笑)」と、
気合いが入っている様子でした。
お忙しい周防監督なので取材時間は短かったのですが、
お話しさせていただいた印象としては、「頭の回転がとにかく速い!」
時間がないということで、こちらが1つめの質問をすると、
さらに用意していた質問についても、まだ聞いていないというのにどんどん答えてくれる。
まるで心の内を見透かされているような気になってしまいました。
奥様との関係を「友達のような夫婦」だとおっしゃっていた、周防監督。
人生を楽しく生きるコツを教えてもらったような気分になりました。
『ダンシング・チャップリン』
全国順次公開中です!
※上記記事、間違えて7月号の内容を書いていたため、修正しました。2011/5/23
「2nd」本誌も、大変面白い特集です。その名も、
「いまこそ着たい定番アイテム&蘇る名ブランド--リバイバル!!」
ファッションに限らず、長く愛される名品こそがスタンダード。
「いつまでも使いたい」「復活してほしい」アイテム、誰にでもありますよね。
セント・ジェームスやアニエスのボーダーシャツ、
コンバースのオールスター、リーバイス501。
誰もが持っている物だけど、自分のモノに変えられる。
それがスタンダードの最大の魅力だと思います。
●「REAL DESIGN(リアルデザイン)」6月号発売中
映画ページにて、アニメ映画『メアリー&マックス』を紹介しています。
一日に4秒分ほどしか撮影ができないため、
制作に5年を要したという、コマ撮りのクレイアニメ。
日本でも人気のあるクレイアニメだけに、
撮影の大変さはよく知られています。
この作品の素晴らしいところは、クレイアニメというだけではなく、
ストーリーそのもの。
オーストラリアに住むいじめられっ子の少女と、
ニューヨークで独身生活を貫く変わり者の中年男性。
友達が欲しかった少女が、電話帳からあてずっぽうに選び出し、
手紙を出した相手が、NYで孤独な生活を送る男性だったのです。
友達がいない二人は、手紙をやりとりするうちに、すぐに親友になります。
20年ものやりとりのあいだに、二人の環境は変化していき…。
離れていても、年齢も性別も違っても、相手を思いやる気持ち。
今を生きる私たちに必要なものだと痛感させられました。
オーストラリア出身の監督が、NYの男性と文通をしている経験がもとになっているそう。
なかなか会えない相手だからこそ、「どうしているかな」って思うものなんですよね。
一人でも、友達やパートナーとでも、ぜひご覧いただきたい映画です。
ただし、アニメだからとなめてかかってはいけません。
かなりブラックな表現が満載なので、はっきり言って大人のほうが楽しめます!
『メアリー&マックス』
新宿武蔵野館、シネ・リーブル池袋ほか、全国順次公開中です。